
#7 こんな時代だから、あえて有効なアナログ
「モルがラジオやるんだって」この次に出てくる言葉は素人とプロフェッショナルでは方向性が違う。
「はぁ?コミュニティFM?今の時代、そんなもん聴くかよ」というセリフ。
「コミュニティ?地上波でしょ?誰出すの?へ?出演者?ライブハウスの?めちゃくちゃ出演者のこと考えてるじゃん」というパターン。
「経験値」は実績よりも深い武器になる
これはアーティストの実績、もちろん視聴されることで認知されることを期待しないわけではないが、それ以上に大事なのは「経験値」コミュニティFMといえど地上波で今はPC、スマホで全国にONAIR時にはリアルタイムで聴ける。
多分ほとんどのMorganaラジオ(仮名称)出演者にとっては初の全国同時共有の機会。
もちろんMorgana如きでは国内にいる音楽ファンにたいした影響力はない。そしてアーティストだってそう。だから前出の「はぁ?コミュニティ」になるんだが、これがアーティストの履歴書になる「アーティストプロフィール」には
「◯月◯日 FM Morganaラジオにて 楽曲◯◯◯オンエアー」
とプロモーションの実績、楽曲◯◯◯が新譜だったり当時のアーティストのアンセム(※1)だってプロフィールを見る音楽業界関係者にはわかるんです。
セルフマネージメントの盲点
これ実はアマチュアはもちろん、ある程度集客あるインディーズアーティストでもセルフマネージメントだと見落としがちな部分で「ただライブハウスで活動しているだけの自己流マネージメントやレーベルごっこ」には実は一生わからない。
一般顧客には響かないけど、専門家には「このアーティストちゃんと活動しているんだな」という次の機会を得る(もちろん秀逸な結果を評価されてこそ)きっかけビジネス的に書くと「営業のフック(鍵針)」になるんです。
シンプルに難しく考えなければラジオ出演だって中々機会はないし良い思い出でもある。
アーティストを見る上でどの立場でどの角度で見るかで全然違う評価があるんです。
デジタルの時代に、あえて泥臭く
便利だから電子チケットでSNS告知でチケット争奪戦になるソールドアウトアーティストもいれば、あえて紙のチケットを先行手渡し直売イベントを開催して泥臭く(ごめんなさい否定ではなく肯定、褒めてます)売りソールドアウトを目指すアーティスト。
苦労は全然違うけど実績という評価だと一緒。
アーティスト活動で考えすべきことは「これは◯◯に向けた、目的(得たい結果)は◯◯」というのがアーティスト活動を支えるマネージメントの思考である。
これ組織でマネージメントしている世界では普通の思考のひとつだが、前出で否定したセルフマネージメントのインディーズアーティストでも3桁入れるアーティストはコレ自然にやってるんです。
便利なデジタルが加速する現代だから、あえて不便なアナログが世を席巻する事もあるんだって思ったほうがいい。
「ライブやるんなら国分寺より下北沢や渋谷だろ」
これが正しい選択のアーティストもいれば、実は全然間違ってる負のループアーティストも沢山。
ちなみにこれだってMorganaだと納得いく負のループの説明出来たりして、後の国分寺から下北沢の有名店ワンマンアクトになったりする。
ボロい辺鄙な国分寺市で東京都下で一番歴史あるライブハウスがMorganaだって競争率高いライブハウスってビジネスで生まれては消えていくはずなのにMorganaが残っている理由をマネージメントする音楽ビジネス視点を担当する人は考えて欲しい。
※本記事は#1と最新話以外は無料メール会員(フォロワー)用記事になりますがMorganaラジオ(仮名)関連の記事のため、当分の期間無料閲覧になっていまs
※1 「アンセム」は「賛歌」「代表歌」を意味し、国歌や校歌、応援歌のように、特定の集団の象徴や象徴的な曲を指す言葉です。元々はイギリス国教会の礼拝で歌われる宗教的な合唱曲を指しましたが、現在ではより広く、「そのジャンルや時代を代表する名曲」という意味でも使われます。

